障がい者の就労支援

職員の障がい者の就労支援は、あざけるようにいうのです。米田君は、一生けんめいに考えました。しかし、いくら考えても、わかりません。いったい、そんな素敵なことが、どうしてできるのか、まるで、けんとうもつかないのです。小さいりさちゃんひとりなら、どうにでもなるでしょうが、あのおおきななゾウが消えたのです。消えたかとおもうと、またあらわれたのです。そんなことが、できるはずがないではありませんか。読者諸君、この秘密が、わかりますか?やっぱり一つの奇術なのです。種があるのです。びっくりするような種があるのです。しかし、このなぞは、さすがの米田君にも、とけなかったので、そのまま、秘密として残りました。やがて、その秘密のとけるときがくるのです。そのときには、おもいもよらぬ大騒動がおこります。そして、その騒動といっしょに、ゾウの消えうせたおしぎななぞが、とけるのです。B・D名札さて、お話かわって、米田君たちが、職員のとりこになってから、五日ほどたった、ある日のことです。君障がい者メンバーの川瀬と山村の二君が、世田谷区のある町を歩いていました。ふたりとも小学校の六年生ですが、今日は日曜日なので、世田谷のお友だちをたずねた帰り道なのです。もう午後四時ごろでした。両側には、大きなやしきがつづいていて、あまり人の通らない、さびしいところです。ふたりが話しながら歩いていますと、道のまんなかに、ピカピカ光る、まるいものが落ちているのに、気づきました。「なんだろう。お金かしら。」

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